カウントダウン

誰にも期日はわからない

連帯保証人

手術の申込書。

連帯保証人をいつも誰にしていますか?

過去の乳がん関連の手術では、親戚や近所に住む親の知人にしていたが、今回は親がそれを渋っている。どうやら、私の病状を話すことが躊躇われるらしい。それはそうだろう。親自身もまだ現実を受け止められていないというのに、他人に話して根掘り葉掘り聞かれるのは、嫌に決まっている。

そこで、私の方で連帯保証人を探してくれ、という話になった。

誰がいいのかと考え、すぐに答えは見つかった。友人Aだ。

友人Aとは10年前にインターネットを介して知り合った。当時私が好きだった作品のファンアートを描いていて、作品に惚れこんで連絡を取った人だ。その後、オフでも会い、共に同人サークルを立ち上げて今に至る。お互いの実家も行き来し、過去にはAの祖母のお葬式にも参列したことがある。知り合ったのはネット上だったが、今では一番の親友と言える間柄だ。今回も、転移の話をするとすぐに駆け付け、昨日は病院に付き添ってもくれた。

私は小中高と地元の学校に通ったが、どうしてもクラスに馴染めず、友達らしい友達がいなかった。大学に進学してからはそれなりに友達もできたが、実家を行き来するまでとはなっていない。大学院の同期とは、卒業後誰とも連絡を取り合っていないくらいだ。それほど人間関係が希薄な私にとって、10年以上こうして付き合いがある相手は珍しいというか稀有だ。Aにとって良かったのかどうなのかはわからないが、私にとってはいい出会いだったと心から思う。

昨日早速連帯保証人の件を依頼し、二つ返事でOKをもらった。

あと1週間ほど滞在してくれる予定なので、部屋の整理をしたり猫の世話を手伝ってもらったりするつもりだ。