カウントダウン

誰にも期日はわからない

卵巣等摘出手術終了

乳がんからの骨転移が見つかり、ホルモン療法も抗がん剤(フルツロン)も効果なし。次の手として、手術で卵巣や子宮を摘出し閉経状態にし、新たな抗がん剤治療を始めることに。 というわけで、7日に入院・8日手術を受けた。 腹腔鏡手術だったため、予定では3時間。背中から管を入れて痛み止めの準備をしてから、全身麻酔で手術を開始すると説明を聞く。 背中からの痛み止めってどんな感じなんだろうと思いながら、点滴をしつつ手術時間を待つ。 予定より30分早く手術が始まることとなり、私より看護師さんが慌てていた。

「弾性ストッキングはこれで大丈夫です、たぶん」

「眼鏡はかけたままでいいはず!」

「準備完了です、きっと」

みたいに断定はしてくれない。 手術室前で手術の看護師とバトンタッチしたが、こちらもてんやわんや。

「こちらへどうぞ」

と足でドアを開けようとしたら違うドアが開き、中で別の手術をしていた先生たちがギョッとしていた。

「失礼しました!」

と看護師が謝罪すると苦笑い。 そんなこんなで手術室にようやく到着した。 一抹の不安を抱いたまま手術台へ。 麻酔担当の先生から前日聞いていた通り、背中にまずは痛み止めの管を入れる作業を開始した。

「最初に麻酔します」

「はい、お願いします」

「リラックスしてください。できないでしょうが」

と言われてる間に2箇所に麻酔を打たれる。 これが今回の手術で1番痛かった。 ということは、術後の痛みはこれ以上なのかと初めて痛みを恐れる。

「管を入れますね」

と言われ、背中から管が入ってくる感覚がある。背中を丸めたまま、まだ?まだ入るの?とびっくりしていると

「次はお腹のほうがごそごそします」

と説明される。 お腹の方まで来るの??と内心驚きながら頷き、じっとしていると、確かにお腹で違和感があった。

「はい、終わりです」

それでようやく痛み止めは終わり、全身麻酔が始まった。 いつの間にか眠りにつき、起きた頃には終わっている。まさにワープ。 目が覚めた時、とにかく気持ちが良かった。 ふわふわして気分爽快で、どこも痛くない。 そのままもう一度寝ようとしたら

「にゃーさん!目が覚めてますか!にゃーさん!?」

と看護師さんらしき人に必死に名前を呼ばれる。まるで雪山での遭難だ。 寝ちゃダメなのかなと思いながら頑張って目を開けて頷き、ストレッチャーで部屋に入るまでは覚えている。 そこから、どうやら私は爆睡したらしい。 あーよく寝たなーと目を覚まし、スマホを受け取って時間を確認したら、手術終了予定時間から既に3時間以上経過していた。 慌ててみんなに手術終了の連絡をし、また懇々と眠った。次に目が覚めたら、更に4時間が経過していた。 翌朝、同室の奥様に

「あなたずいぶんぐっすり眠っていたわね。私眠れなかったから羨ましかった」

と言われるくらい寝た。 たぶん、猫の看病でここ1か月寝てなかったからかな。 というわけで、おかげさまで手術は無事終了。 来週頭には退院する予定だ。